元自衛官のグッディーです!懸垂専門のYouTubeチャンネルを運営しています。
今回はなかなかできない懸垂のコツについて、誰よりも分かりやすく解説します。
ぜひ参考にしてくださいね!
突然ですが懸垂できるようになりたければ、コツを知ることが近道となります!
頑張っているのになかなか懸垂できない人の多くは、これから話す10個のコツを知らないだけかもしれません。
懸垂をスムーズに行うためには、筋力だけではなくコツを知ることが重要です。
例えば100m走の選手はとてつもない脚力の持ち主ですが、はたしてサッカーで鋭いパスや強烈なシュートを放つことはできるでしょうか?
もちろんサッカーが得意な100m走の選手もいますが、そうとも限りませんよね?
ボールを上手くに蹴るには、コツや技術が必要で、脚力が強いこととボールを蹴ることは、また別の話ということです。
実は懸垂もそれは同じです。
筋力が強くても懸垂できるとは限らない。
つまり懸垂を行うためにも、コツや技術を知る必要があるのです。
というわけで、この記事では「懸垂やるための10個のコツ」について、初心者でもわかりやすく解説します!
10個のコツを理解すれば、最短で懸垂できるようになるので、ぜひ最後まで見てくださいね!
コツ1.肩甲骨の下制で広背筋を上手に使う
懸垂は引っ張る運動の一種なので、主に背筋が使われます。なかでも重要な筋肉になるのが、背中の大部分を占めている広背筋です。
ですので広背筋を上手く使うことが、懸垂やるための重要なカギとなります。
補足:懸垂の動きについて
広背筋の作用の一つに「肩関節の内転」という動作があって、そこに「肘の曲げ伸ばし」を加えると、懸垂の動きそのものになるんだ。
つまり解剖学的に見ても、懸垂は広背筋の力で行われているってこと!
しかし残念なことに、現代人のほとんどが、広背筋を上手く使うことができません。
かつての人類であれば、木に登って食料を得たり、身を守るために高い所へ避難することが、日常生活の一部でしたが、現代ではその必要が無くなったからです。
スーパーに行けば食材が売っていて、ファストフートにも溢れている。まさに飽食の時代ですし、基本的に安全が保障された、住みやすい世の中ですからね。めぐまれた環境で生活している私たちですが、その代わりに肉体面では弱体化していると言えるでしょう。
そこで、広背筋をいまいちど使えるようにするため、あるコツを知る必要があります。
それが「肩甲骨の下制」という、解剖学的な動きです。
解剖学的と言っても、難しい話ではありません。
肩甲骨の下制とは文字通り「肩甲骨を下げる」という意味で、肩をすくめた状態から肩を下げる動きの事を言います。
肩と肩甲骨は連動しているので、肩を下げれば肩甲骨も一緒に下がるということです。
肩甲骨の下制は、広背筋が力を発揮する動きなので、ぶら下がった状態で肩を下げると、広背筋を使った懸垂ができるようになります。
腕力だけでは、なかなか懸垂できないので、肩を下げる(肩甲骨を下制させる)ことで、広背筋を上手く使えるようになりましょう。
まとめ:
広背筋は上半身の中でも特に大きな筋肉だから、発揮される力が大きく、懸垂を行うためには最も重要な筋肉になるよ。
「肩甲骨の下制」を理解して、広背筋を上手く活用しよう!
コツ2.肘同士を近づければ上腕二頭筋をフル活用できる
二つ目のコツは、上腕二頭筋をフル活用する方法です。
上腕二頭筋は肘関節を曲げる(屈曲させる)ための筋肉で、懸垂するときには広背筋と一緒に力を発揮してくれます。
補足:懸垂と肘関節の関係について
懸垂の動作を分解すると、広背筋の役割である「肩関節の内転」と上腕二頭筋の役割である「肘関節の屈曲」に分けられる。
つまり広背筋と上腕二頭筋の両方が力を発揮しないと、懸垂はできないってわけだ!
広背筋と同じくらい重要な上腕二頭筋ですが、フル活用するためのコツがあります。
それは「肘同士を近づける」です。
このコツを使わずに懸垂やろうとすると、脇が開いてしまい、上腕二頭筋の力を活かしきれません。そこで、鉄棒にぶら下がったら「肘同士を近づける」を意識してみましょう。
すると、肘同士を近づけた結果。脇が閉まるので、上腕二頭筋が最大限収縮し、強い力を発揮してくれるようになります。
筋肉は最大限収縮することで、大きな力を発揮するため、肘同士を近づければ、上腕二頭筋の力をフル活用できるということです。
さらにこのコツには、もう一つメリットがあります。それは、脇を閉めることで「肩関節の伸展」という動きも発生すること。
「肩関節の伸展」では「肩関節の内転」と同じく、広背筋の力が作用します。つまり肘同士を近づければ、広背筋の力も使いやすくなるということですね。
まとめ:
上腕二頭筋は肘を曲げる筋肉だから、懸垂やるためには必須の筋肉だよ。その力をフル活用するために「肘同士を近づける」を使って、脇を閉めるように意識しよう。
そのさい、「肩関節の伸展」によって広背筋も使われやすくなるから、腕力と背筋が両方使われやすくなるんだね。
コツ3.逆手懸垂なら初心者でもやりやすい
初心者は逆手でバーを握ると、懸垂やりやすくなる。よく言われていることですが、それはなぜなのか?詳しく解説されてませんよね。
一番多く言われるのは、上腕二頭筋を鍛えるための「アームカール」と似ているので、逆手にすれば、腕力を活かした懸垂がやりやすくなるということです。
もちろんそれは本当で、逆手懸垂では上腕二頭筋が使われやすくなります。
しかし!
アームカールと逆手懸垂は、似ているけど根本的に違う運動なので、懸垂やりやすくなる理由としては説明が足りません。
逆手懸垂には、初心者でも懸垂やりやすくなる理由が、もう一つあります。
それが、2つ目のコツにも出てきた「肩関節の伸展」です。
実は逆手グリップにすると、肘同士を近づけなくても自然に脇が閉まるので「肩関節の伸展」が適用されたフォームになります。
つまり逆手にするだけで、広背筋も使われやすくなるということです。
これまでの、逆手懸垂とアームカールの比較は間違いではありませんが、「肩関節の伸展によって、広背筋も使われやすくなる」この一文が足りていなかったということです。
まとめ:
逆手懸垂なら意識しなくても脇が閉まるから、上腕二頭筋と広背筋の両方を活用した懸垂が自然にできる。
そのぶん考えることが少なくなるから、初心者にもおすすめのグリップということだね!
コツ4.腹筋を固めれば体幹が安定して力が伝わる
実は腹筋も、懸垂やるために重要な筋肉の一つです。
腹筋は体幹の中心にある筋肉なので、姿勢を保つ役割があります。腹筋が弱くて体幹がぶれてしまうと、体の芯を捉えることができず、上手く力を発揮することができません。
どんなスポーツにおいても、体幹がしっかりしていれば、高いパフォーマンスを発揮することができますよね。
腹筋はまさに、体の芯となる筋肉なのです。
鉄棒にぶら下がった状態で上手く力を出せない人は、腹筋を固めて芯を作り、力を発揮しやすいフォームを意識してみましょう。
また初心者さんにありガチなのが、懸垂やると同時に足が上がってしまう現象ですが、特に気にする必要はありません。腹筋が使えていて、結果的に足が上がっているからです。
まさに足上げ腹筋(レッグレイズ)のような状態ですね。
足が上がるのは、体幹を固めた懸垂ができている証拠でもあるので、まったく問題ないということです。
腹筋に力を入れると筋肉の構造上、体が折りたたまれるようになっている。
懸垂やるときは、上半身が固定されてるから、足が上がってくるということだ!
どうしても気になる場合は、軽々懸垂できるようになってから、フォームの修正をするといいですね。
まとめ:
腹筋を固めると、体の芯となって力が伝わりやすくなる。
足が上がるのは腹筋が使えている証拠だから、気にしなくてOK!
コツ5.反動を使うのは悪くない!引き上げることが重要
反動を使って懸垂するのはダメ!とよく言われていますね。
- 反動を使ったら鍛えられないよ!
- 反動を使ったらノーカウントだよ!
確かに反動を使うと、負荷が抜けやすいので、筋肉に刺激が入りにくくなりますし、筋力を消費せずに何回も懸垂できてしまいますから、正確な回数もカウントできません。
ですので、反動はダメ!と言われてる理由も、あながち間違いではないのです。
しかし!
それはあくまでも、正確な懸垂がたくさんできるようになってからの話です。初心者さんであれば、反動を使ってでも経験を積むことが肝心!
なにがなんでも引き上げることを繰り返していると、体が筋肉の使い方を学習します。さらに、練習の継続によって筋力がついてくると、ある日突然『ポン!』っと、懸垂できるようになるんです。
けど残念なことに、反動を悪く言う人が多いのも事実なので、特にSNSに練習風景を投稿する場合は注意しましょう!
思わぬ批判を受ける可能性も低くはありません。
それでやる気を削がれてしまうのは、もったいないですからね。
まとめ:
懸垂の感覚を身に着けるために、反動を使うのは悪いことではない。
SNSには注意しよう!
コツ6.ゴムチューブを使った補助懸垂をやってみる
ゴムチューブ(ゴムバンド)を利用すれば、反動を使わなくても、体を引き上げる練習が行えます。
それがゴムチューブを使った、補助懸垂です。
- ゴムチューブ(ゴムバンド)を鉄棒に固定する。
- ゴムを伸ばして、足首に引っ掛ける。
- 弾性力を利用して、懸垂を行う。
【解説】
ゴムチューブを鉄棒に固定し、それを伸ばして足首に引っ掛けます。
この状態で鉄棒にぶら下がる事で、体重の一部がゴムの弾性力に補助されるので、負荷を軽減した懸垂ができるようになります。
トレーニング用の製品であれば、強さの違うゴムが数種類セットになっているので、最初は一番強いものから始めて、段階的に弱いものへと移行しましょう。
最終的には、ゴムチューブが無くても懸垂ができるようになるので、ステップバイステップで懸垂を習得できる、練習方法になります。
【注意】トレーニング用のゴムチューブは非常に強力なので、足にかけるときや取り外すときには注意してください。急に手を離すと、伸びきったゴムが顔や体に飛んできて、危ない場合もあります。
グッディーも油断して何度も痛い目をみてるよ…!
また100均などで売っているゴムチューブは、強度が弱いうえに短いものがほとんどなので、本格的なトレーニングには向きません。
もし補助懸垂を行うなら、トレーニング専用として販売しているものを使うようにしてくださいね。
▼参考動画▼
まとめ:
ゴムチューブ(バンド)を使えば、ステップバイステップで懸垂の練習ができるよ!
それに応用がきくから、いろんな筋トレもできて凄く便利!
コツ7.毎日練習することがベストな選択
YouTubeでよく受ける質問があります。
この質問に対する答えは、
答:
懸垂を筋トレとしてやる場合は、休みを入れてください。まだ1回もできずに練習している段階なら、できるだけ毎日やりましょう。
このように答えています。
じゃあ、懸垂を筋トレとしてやる場合と、練習している場合の違いってなんでしょうか?
それは、目的の違いです。
- 筋トレとしてやる場合は、筋肉が動かなくなるまで反復し、高負荷な刺激を筋肉に加えることが目的となります。
- 懸垂1回目を練習している場合は、試行錯誤を繰り返し、技術的に難しい運動を習得することが目的になります。
この違いについて、さらに深掘りします。
懸垂を筋トレとして行う場合は、10回前後の反復運動によって、動けなくなる限界まで筋肉を追い込んで行きます。
すると筋繊維が傷つき、ときにはひどい筋肉痛にも襲われますが、ここぞとばかりに休みを入れることで、以前よりも筋肉が大きく育って行く。
これが筋トレのメカニズムですよね。
しかし、懸垂1回目を練習している段階なら、反復回数は0回なので、筋肉へのダメージはそれほど大きくはありません。
筋繊維は力を発揮しながら、伸びたり縮んだりを繰り返すことで、傷ついたり筋肉痛を引き起こすからです。
例えば、立ち止まって重りを持っているだけでは筋肉痛になりませんが、さらに動きのあるジョギングを行うと下半身に筋肉痛がきますよね。
つまり、何回も反復する運動によって、筋肉はダメージを受けやすいということです。
ですので、懸垂の練習をしている段階なら、筋肉へのダメージは極わずかなので、筋トレ的な休みを入れる必要はなく、むしろ毎日練習することがベストな選択となります。
なぜなら、懸垂最初の1回は、筋トレではなく技術の習得だからです。
サッカー、バスケ、野球など、スポーツで新しい技術を習得しようと思ったら、なるべく高頻度かつ長い時間練習しますよね。
- サッカーの華麗なシュート。
- バスケの巧みなドリブル。
- 野球の正確なピッチング。
そういった技術は一朝一夕でマスターできるわけなく、週1~2回しか練習してない人よりも、毎日練習してる人の方が上達スピードも早い。
それは、懸垂も一緒です!
懸垂最初の1回を練習してる段階なら、技術の習得だと理解し、なるべく毎日取り組むようにしましょう。そうすれば、コツを掴めるのと同時に運動神経が発達して、思っているより早く、懸垂できるようになるはずです。
懸垂は筋力だけじゃなくコツが大事というのは、そういうことなんです。
けど毎日練習するのが、難しい場合もありますよね。
- 鉄棒など、ぶら下がれる環境がない。
- ジムや公園に寄っている暇がない
- さすがに人前で練習するのは恥ずかしい。
そんなときは、自宅に懸垂マシン(チンニングスタンド)を設置すると、すごく便利です。
お風呂上りや寝る前など、ちょっとした時間でできるのが最大のメリット!人目が気にならないのもポイントですね。
\使用している懸垂マシン”3年間愛用”/
▼関連動画▼
まとめ:
懸垂を最速で習得したければ、筋トレではなく技術の習得だと理解して、毎日練習しよう!
毎日練習することが難しい場合は、懸垂マシンなどお家で練習できる器具を活用すれば便利だね。
コツ8.体脂肪と懸垂は相性が悪い
懸垂できるかどうかは、体重が大きく関わります。
シンプルな話で、
- 体重100kgを超えるような、体の大きい人。
- 体重50㎏くらいの細身な人。
両者を比べたら、懸垂やりやすいのは細身な人ですよね。
体重50kgの人と100kgの人では、難易度に2倍の差が出てくるからです。(もちろん性別や筋力によって結果は異なります。)
しかし、ボディビルダーやラガーマンのように、筋肉が多くて体が重い場合は例外で、筋肉自体が力を発揮するため、簡単に懸垂できてしまいます。
ですので問題になるのは、筋肉ではなく体脂肪によって体が重い場合。脂肪は力を発揮せず重りにしかならないため、懸垂では不利になってしまうからです。
例えば筋肉もりもりでも体脂肪の多い力士が、懸垂ぽんぽんやってる姿ってちょっと想像しにくいですよね。それだけ体脂肪は、懸垂と相性が悪いということです。
そこで、メタボの自覚がある人や最近太ってきたなと感じている人は、ぜひダイエットも併用して、懸垂の練習をしてみてください。懸垂の練習が適度な運動となるので、食事にさえ気を付けていれば、健康的にダイエットできるはずです。
体が軽くなって、さらに懸垂できるようになれば、今度は筋肉がついてくるので、カッコいい逆三体型まで作り出せます。まさに一石二鳥ですよね!
体脂肪と懸垂の相性は悪いですが、ダイエットと懸垂はとても相性がいいんです。
ダイエットする場合は極端なことはせず、なるべく油物を避けたり、炭水化物を少し減らすなど、シンプルかつ健康的な方法をおすすめします。
懸垂もダイエットも、成功させる1番のコツは継続にあるからです!
また今ではオンラインサービス全盛期なので、オンラインでのパーソナルやダイエットプログラムも充実しています。
・手頃なオンラインパーソナルジム(遺伝子に基づくダイエット)
・本気のライザップ(知名度No.1)
ダイエットに関してはプロにお願いするという手もありますね。
グッディーの場合は、もともと帰宅部のぽっちゃり体型だったので、かなり懸垂習得するのに苦労したんです。
しかし、自衛隊に入隊してからは、規則正しい生活と管理された食事によって体が引き締まり、懸垂も10回くらいはすぐにできるようになりました。
ほんとに自衛隊には感謝ですね!
まとめ:
体脂肪は重りにしかならないから、懸垂と相性が悪い。
懸垂の練習とダイエットを併用すれば、ボディメイクもできて一石二鳥だね!
コツ9.ぶら下がることから始める
懸垂を諦めてしまう人の多くは、間違った方法で練習している可能性が高いです。
練習以前に、ちょっともがいてみて、そこで諦めちゃう人もいますよね。
それって本当にもったいないことです。
物事は始めることが一番の壁であり、それを乗り越えたところで諦めてしまうのですから。
物事は最初が肝心です。
「懸垂できるようになる」というゴールを設定しても、違う方向に走り始めてしまえば、なかなかゴールできません。
じゃあ何から始めればいいのか?
結論から言うと、まずは「ぶら下がること」から始めてください。
そして、いきなり体を引き上げることは無理だと理解しておきましょう。現代人は、懸垂をやるために最も重要な筋肉である、広背筋を上手く使うことができないからです。
広背筋は背中の半分を占める、とても大きな筋肉で、全体重を引っ張り上げるほどの、凄い力を秘めているのですが、多くの人が上手に使うことができません。
【1つ目のコツで話したけど、ここでおさらい!】
大昔の人類は木に登って食料を得たり、敵から逃げたりするために、広背筋を活用していたんだ!
けど現代社会ではそんな必要がなくなったから、広背筋はどんどん使われなくなっている!
広背筋は引く動作で力を発揮するけど、日常生活ではドアを開けたり、荷物を持ち上げる程度のことしかやらないからね!
特に懸垂のような垂直方向に引く動作を、ほとんど行うことがありませんから、現代人は垂直方向へ力を出すことにも慣れていません。
そこで重要になるのが、少しずつ体を慣らして、広背筋に秘められた力を引き出してあげることだよ。
秘められた力というのは、もちろん筋肉そのものが持っている力ですが、それを引き出すためには、神経系を発達させなければなりません。
日常生活で使う筋肉の神経系はよく発達していて、意識しなくても自然に動かすことができます。特に手足は考えるまでもなく掴んだり歩いたりと、当たり前のように使いこなせていますよね。
けど思い出してほしいのは、産まれたての赤ちゃんは掴むことさえ上手にできないということ。つまり手足も最初は神経系が発達していないため、日々の生活の積み重ねによって、動かせるようになるわけです。
神経系は少しずつ発達するものなので、正しい練習の手順について理解し、順番に取り組む必要があります。寝転がってる赤ちゃんが、ハイハイし、立ち上がって、いつしか歩きだすようにです。
そこで最初に行う練習が、「ぶら下がること」それだけです。
まずは、ぶら下がることで、垂直方向への負荷に体を慣らし、少しずつ神経系を発達させましょう。
思っているよりも高強度な運動なので、最初は10秒もぶら下がっていられないかもしれませんが、ぜひ1分間ぶら下がれるように頑張ってみてください。
そもそも1分間ぶら下がれる程度の握力や筋力がないと、体を引き上げることはできません。ですので、懸垂最初の第一歩としては、ベストな練習方法と言えるでしょう。
そして1分間ぶら下がれるようになったら、次は「懸垂のトップポジションで30秒耐える練習」をしましょう。筋肉を収縮させた状態で30秒耐えることで、広背筋による力の出し方を習得します。
それもできるようになったら、最後に「ハーフ懸垂」から始めて、少しずつ完璧な懸垂ができるように可動域を伸ばして行きましょう。腕を伸ばした状態から引ききることができれば、そこで懸垂の完成です!
もっと詳しい練習方法は以下の記事をご覧ください。
- 1分間ぶら下がるだけで、基礎を作る。
- 30秒トップポジションで耐えて、広背筋の使い方を覚える。
- ハーフ懸垂から始めて、フルの懸垂を完成させる。
まとめ:
懸垂の練習は最初が肝心。
正しい練習方法である「3つの手順」を理解して、眠っている広背筋の力を目覚めさせよう!
コツ10.いきなりフォームにこだわる必要は無い!
懸垂初心者さんが、いきなり教科書通りのキレイなフォームでできるはずもないので、まずは1回引き上げてみることが肝心。
けど残念なことに、キレイなフォームでやらないと1回もカウントしない!そんな風潮があるのも事実で、そのような意見に初心者さんは惑わされてしまいます。
特に動画を視聴できるSNS(YouTubeやTwitterなど)が発達し、誰もがインフルエンサーの影響を受けるようになってから、言われるようになりましたね。
懸垂初心者さんがSNSに投稿すると、
- 「腕を伸ばしきっていない!」だとか。
- 「顎が鉄棒を超えていない!」だとか。
- 「フォームがよくない!」だとか。
「それではノーカウントですよ!」と、痛烈な批判をあびせてくる人もいます。
けどよく考えてほしいのですが、私たちが目にしているユーチューバーやインフルエンサーは、ある程度の実力者です。
自信があるからこそ発信活動をしているわけですし、キレイにできることが当たり前なんです。ですので、SNSで目が肥えてしまった人たちの意見に、惑わされる必要はありません。
基準となるのは、自分自身だけでいいんです。
最近の筋トレ界隈では、初心者さんが頑張ってるのに、上から目線で批判している自称上級者な人もいますが、素直に「すごいね!」って言えたら、皆が気持ちよく過ごせるのになって常々思います。
もちろん危険なフォームや器具の扱い方をしていた場合は別ですけどね。
批判と言えばグッディーも、「体が細くて信用できません!」と言われることがちょくちょくあります。
(事実だからしょうがない。)
しかし、懸垂に限ったことではなく、あくまでも基準は自分自身だけです。他人と比べる意味は無くて、自分なりの懸垂ができればそれでOKです。
ふだん乗っている自転車だって最初は上手に乗れないし、乗れるようになったところで、別に競輪選手と比べたりしませんよね。
もっと言うと、草野球を楽しんでいるお父さん達に、それじゃダメだ!とわざわざ水を差す人がいるでしょうか?
現実には、ほとんどいませんよね。
(ネット上では、気が強くなってしまう人が多くて残念ですが…)
絶対に理解しなくてはいけないのが、多くの人は楽しんで運動しているわけであって、極一部の人のように、プロ選手やボディビルダーを目指しているわけではないということです。
なにが言いたいのかというと、懸垂という高難易度な運動をやろうとしたら、最初からキレイにできるはずもないし、楽しんでやっているんだから、他人に意見される筋合いもないということ!
華々しく編集されたインフルエンサーの動画や、他人の意見に惑わされることなく、がむしゃらにでも1回できるようにする。
そうやって自分なりの懸垂を極めて行きましょう!
まとめ:
いきなりキレイなフォームでやらなくて大丈夫!SNSには惑わされる必要はないよ!
まずは自分なりの懸垂1回を目指して行こう。
総括:懸垂はコツが重要
懸垂のコツ10選ということで解説しました。懸垂できるようになるには、ある程度筋力があると有利ですが、それ以上にコツを知ることが重要です。
- 肩甲骨の下制を理解して、広背筋を使えるようにする。
- 肘同士を近づけて、上腕二頭筋をフル活用する。
- 逆手懸垂なら意識しなくても、背筋と腕力を動員できる。
- 腹筋を固めて芯を作り、力を発揮しやすくする。
- 反動を使って、体を引き上げる感覚を養う。
- ゴムチューブを使えば、段階的に懸垂を習得できる。
- 毎日練習して、運動神経を鍛える。
- 体脂肪を減らせば、格段に懸垂やりやすくなる。
- まずは、ぶら下がる事から始める。
- SNSや他人の意見に、惑わされる必要は無い。
ほとんどのコツは、懸垂で使われる筋肉についてトコトン理解し、どうやって使えるようにするのか?
このことが、話の焦点となっていました。
つまり、もともと懸垂できる能力は誰もが持っているものなので、それを引き出す方法を解説したのが10個のコツとなります。
全ての人が、懸垂できる可能性を秘めています!
ぜひ全てのコツをものにして、最速で懸垂できるようになってくださいね!