元自衛官のグッディーです!懸垂専門のYouTubeチャンネルを運営しています。
今回は意外とできない懸垂のやり方について、誰よりも分かりやすく解説します。
ぜひ参考にしてくださいね!
いきなりですが懸垂は超高難易度な運動です!
そう思ってしまいますよね。
その気持ち…
よく分かります!
何を隠そう私グッディーも懸垂1回もできませんでしたから!!
いきなり鉄棒にぶら下がったところで身動き一つ取れないんですよね。
あれれ?動けないんだけど??なんでー!?ってね。
私自身もめちゃめちゃ悔しい思いをしましたよ。
だからこそ安心してください!
完全に0からスタートしたグッディーですが、自衛隊で正しい練習方法を習得し、今では10回以上余裕で出来るようになっているんです。
つまり正しい練習方法さえ理解すれば、誰でも懸垂はできるようになる!
そういうことです。
実際YouTubeでも視聴者さんからこんなコメントを頂いています。
- 1週間練習したらできた!
- 突然ポンッと体が上がるようになった!
- 10回を目標にもっと頑張ります!
発信者として、これ以上に嬉しいことはありません。
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ですので、もっとたくさんの人に懸垂できるようになってほしい!
そういった思いで日々懸垂について発信しています。
それじゃ前置きはこの辺にして、ここからは『懸垂を習得するための正しい練習方法』について詳しく解説して行きます!
自衛隊で習得したノウハウを出し惜しみなく公開して行くので、ぜひ最短で懸垂できるようになってくださいね!
1.懸垂できない人の間違い「斜め懸垂&ネガティブ懸垂」の練習をしている
これまでの懸垂の練習方法といえば
- 斜め懸垂をたくさん行う
- ネガティブ懸垂をたくさん行う
この2つが王道でした。
・【斜め懸垂】地面に足をつけ、体を斜めにして上体を引き上げる運動。
・【ネガティブ懸垂】懸垂の動作を省略して、下りてくる部分だけを行う運動。
いずれも筋トレの種目としては優秀なのですが、残念ながらそれだけで懸垂できるようにはなりません。
実際に多くの人が断念しています。
じゃあなぜこれまでの練習方法ではダメだったのか?そこから解説して行きましょう。
斜め懸垂とネガティブ懸垂の欠点
斜め懸垂の欠点
斜め懸垂の特徴は
- 背筋と腕の力を使う。
- 鉄棒を掴んで体を引き上げる。
実は2つとも懸垂と同じ特徴となってます。
ですので斜め懸垂がたくさんできるようになれば、懸垂もできるようになる。
こういった理屈で斜め懸垂が推奨されてきました。
しかし、個人的にそれは間違いだと思っています。
事実。
長年懸垂に取り組んできましたが、斜め懸垂を頑張ったからといって懸垂できるようになった人に出会ったことがありません。
もちろん自衛隊時代を含めてです。
確かに斜め懸垂は背中や腕の筋肉を鍛えることができ、懸垂と似ている種目ですが、実際はまったく別の運動です。
なぜなら!?
そもそも力の方向が違うからです。
- 懸垂は体と地面が垂直な状態で体を引き上げる運動。
- 斜め懸垂は体と地面が平行な状態で体を引き上げる運動。
頭の上から引っ張る運動と体の前側から引っ張る運動では、力の方向が違うので、当然筋肉の動きや発揮する力も変わってきます。
つまり斜め懸垂を頑張ったところで、懸垂ができるようになるわけではありません。
ただ斜め懸垂が上達するだけだということです。
もっと分かりやすく足の力で例えてみましょう。
【例】
- 100m走の選手は「速く走るための足の力」が強い人です。
- 高跳びの選手は「高く飛ぶための足の力」が強い人です。
両者には足の力が強いという共通点があります。
しかし!
- 100m走の選手は「前に進むための足の力」が強い。
- 高跳びの選手は「上に飛ぶための足の力」が強い。
この場合も力の方向が違うので、まったく別の運動ですよね。
つまり速く走れる人が高く飛べるわけではないし、高く飛べる人が速く走れるわけでもないのです。
懸垂と斜め懸垂の関係もそれと一緒です。
裏を返せば、もし斜め懸垂で勝負するとしたら、懸垂が得意でも斜め懸垂を極めた人には敵わないとも言えますね。
斜め懸垂を頑張っても、懸垂とは力の方向が違うので、懸垂できるようにはならない。
斜め懸垂が上達するだけである。
懸垂をやりたければ、体を垂直に引き上げる練習をしよう!
ネガティブ懸垂の欠点
ネガティブ懸垂は、懸垂の練習方法として効果的な運動の一つです。
それは間違いありませんが、懸垂初心者さんがいきなり行うことはオススメできないんです。
なぜなら!?
- 運動強度が高すぎて1回もまともに出来ない可能性があるし
- さらに落下してケガするリスクもあるから!
この2つの理由です。
”ネガティブ懸垂”は懸垂の下りてくる部分だけを行う運動ですので、体を引き上げなくてよくなる分、通常の懸垂よりも難易度は下がります。
そう聞くとなんだか簡単に思えますよね?
しかし!!
全体重を上半身の力のみでコントロールしながら下りてくる。
こう聞くとどうでしょうか?
体が軽い人でも50kg前後の体重があるわけですから、それをコントロールしながら下りてくる。
よく考えれば、かなりの筋力が必要だってことが分かるはずです。
つまりネガティブ懸垂は確かに効果的ですが、初心者さんがいきなり取り組むには運動強度が高くて危険!
こういうことです。
また動作を省略するということは、体を引き上げる感覚を養うことができないというデメリットにもなるので、ネガティブ懸垂は決して完璧な練習方法ではないということです。
懸垂は筋力だけじゃなくて、引き上げるコツや感覚を身につけることも大事なんだ。
(補足)これまで通りの練習方法が無駄な訳ではありません
これまでの練習方法について否定的な意見を述べてきましたが、斜め懸垂やネガティブ懸垂が全く無駄だとは思っていません。
最初にも言ったように、筋トレの種目として優秀なことに間違いないからです。
ですので懸垂の練習とは別に、筋肉を発達させるという目的で、活用してもらえたらいいなと思っています。
斜め懸垂もネガティブ懸垂も、ずっと愛されてきた素晴らしい種目だよ!
2.「正しい」懸垂の練習方法(3ステップ戦略)
いよいよここからは、自衛隊での経験を元に編み出した「正しい」懸垂の練習方法について解説します。
その名も「懸垂習得までの3ステップ戦略!」です。
この練習方法を継続すれば、ほとんどの人は懸垂できるようになりますので、ぜひ諦めずにチャレンジしてくださいね!
それでは3ステップ戦略ということで、ステップバイステップで3つの課題を用意しました。
1つずつ段階的にクリアして行くことで、懸垂最初の1回を達成させます。
- 1分間ぶら下がることから始める
- 懸垂のトップポジションで30秒耐える
- ハーフ懸垂で懸垂を完成させる
①1分間のぶら下がりから始める
最初の課題は「1分間のぶら下がり」です。
そんなことで懸垂できるようになるの?
なります!
むしろぶら下がらないとできるようにはなりません!
そもそも1分間ぶら下がれる筋力と握力がなければ、絶対に体を引き上げることなんてできないからです。
一度やってもらえば分かりますが、「ぶら下がり」という運動はめちゃめちゃきついです!
- 両腕のみで50kgも80㎏もある体重を支え続けなければならない。
- 経験したことのない垂直方向への負荷に耐えなければならない。
これって日常生活ではありえない事ですよね?つまり未知の負荷なのできつくて当然なんです。
まずは全体重という未知の負荷を経験することで、筋力や握力といった基礎体力をつける。
これが「1分間のぶら下がり」から始める理由です。
何をするにも基礎が大事ってことだね!
ではさっそく身近にある鉄棒やバーにぶら下がってみてください。
最初はこう感じるかもしれませんね。
弱気になってしまうでしょうか?
けど大丈夫です!
最初は1秒だけでも問題ありません。
日々自分が出来る限界の秒数にチャレンジしてください。
人間の適応力は本当に凄いので、継続さえしていれば確実に1分は達成できます。
かといって簡単な訳でもありません。
毎回少しづつ記録を伸ばす努力は必要です。
例えば毎日取り組んで1秒づつ記録を伸ばして行けば、60日後には1分達成できます。
そう考えたらできる気がしませんか?
何週間でも何か月でも時間をかけて大丈夫です。
人それぞれ身長、体重そして筋力や性別も違います。
あなただけのペースで秒数を伸ばしてください。
そして日々の積み重ねで、1分ぶら下がれるようになったら次の段階に進みましょう。
まさに継続は力なり!だね!
②懸垂のトップポジションで30秒耐える
次の課題は「懸垂のトップポジションで30秒耐える」です。
つまり体を引き上げた姿勢で耐えるトレーニングとなります。
できます!
この2つ目の耐えるトレーニングこそが懸垂習得のコアとなる部分です。
つまり超大事ってことです!
1つ目の課題「1分間のぶら下がり」では、全体重を支えるための基礎作りをしましたが、それだけでは実際に体を引き上げる感覚までは掴めません。
そこで2つ目の課題が必要になります。
それが「懸垂のトップポジションで30秒耐える」です。
トップポジションで耐えるには、常に力を出し続けなければなりません。
突然ですが次の事をやってみてください。
- 肘を曲げて力こぶを作る
- 脇を締めておもいっきり力を入れる
- それを3秒キープする!
どうでしょうか?力を出し続けることで、腕や背中の筋肉が張ってきましたよね。
それは懸垂をやるために必要な広背筋や上腕二頭筋といった筋肉が使われた証拠です。
2つ目の課題ではその状態を鉄棒の上で30秒キープすることになります。
全体重を支えながら鉄棒の上で30秒耐えることで、懸垂やるために必要な筋肉の、力の使い方を覚える。
これが2つ目の課題の目的となります。
もちろん最初はきついです!1秒も耐えられないかもしれません。
きついですが、懸垂を行えるだけの筋力と感覚を同時に獲得できるので、懸垂習得にぐぐぐー!っと近づくことができるでしょう。
- 「1分間のぶら下がり」で懸垂の基礎を作る。
- 「トップポジションで30秒耐える」で筋力と感覚を養う。
2つの課題はちょうど懸垂の開始と引き終わり部分にあたるので、2つの課題を達成できれば、懸垂を行う感覚が自然と身につくわけです。
そして勘が鋭い人であれば、この時点でほんとに懸垂できちゃいます!
実際に自衛隊で行っていた練習も、この2つの課題がメインでしたからね。
「トップポジションで30秒耐える」も初めは難しいと思いますが、基礎ができている人であれば確実に達成することができます。
毎日1秒でも記録を伸ばす。
初日に1秒しかできなくても、1秒ずつ記録を伸ばせば30日で達成できます!
諦めずにチャレンジしてくださいね!
ここまで来たら、懸垂できたも同然だよ!
③ハーフ懸垂で懸垂を完成させる
最後の課題は「ハーフ懸垂で懸垂を完成させる」です。
この課題は最後の一押しとなります。
正直ここまで来た人であれば、すでに懸垂できていてもおかしくないです!
実際に
- あれ!?体がポンッと上がっちゃう!
- そのまま2回目もできちゃった!
こんな人もいるでしょう。
とは言ってもやっぱり懸垂は超高難易度な運動です。
筋力と感覚が身についても
あとちょっとなのにできない人も多いはず。
そんな人のために最後の一押しとなるのが3つ目の課題です。
「ハーフ懸垂で懸垂を完成させる」ということで、”ハーフ懸垂”つまり半分の懸垂から始めて、最終的にはフルの懸垂を完成させます。
- 鉄棒の上からスタートする。
- ゆっくり体を下ろして限界のところで引き上げる。
- 下ろせる限界の距離を伸ばして懸垂を完成させる。
【解説】
ハーフ懸垂は鉄棒の上からスタートします。最初から力が入っていると、体を引き上げやすくなるからです。
次に、懸垂ができる限界のところまで体を下ろし、その範囲で懸垂を行ってください。続けてできそうなら2回、3回と回数もこなしましょう。
ハーフ懸垂ができる限界の距離を伸ばして行き、完全に腕を伸ばしきれたら懸垂の完成です。
この課題を達成することは、懸垂習得できたことを意味します。
これまでの課題と同じく自分のペースで記録を伸ばして行きましょう。
「懸垂習得までの3ステップ戦略!」は以上になります。
後はやるかやらないか!やるとしたら今だね!
3.練習期間は最短でも1週間
正しい懸垂の練習方法を理解したところで、どのくらいの期間が必要なのか?
それも気になりますよね。
ズバリ結論から言うと最短で1週間です。
もともと筋力があって体が軽い人であれば1週間程度で習得できます。
じゃあ最長だとどのくらい?
正直それは断言できない理由があります。
筋力と体重によって期間は大きく変わる
1つ目の課題で言っていたことを覚えているでしょうか?
何週間でも何か月でも時間を掛けて大丈夫です。
人それぞれ身長、体重そして筋力や性別も違います。
あなただけのペースで秒数を伸ばしてください。
この一文です。
人それぞれ身長体重そして筋力や性別も違うので、懸垂習得するまでの期間も異なります。
体が重いことは大きなハンデとなりますが、練習を継続さえしていれば見合った筋力がついてきます。
またダイエットも併用すれば、体が軽くなってそのハンデを縮めることができるでしょう。
そしてこう思ってる人はいませんか?
そんなことはありません!
女性からも懸垂できるようになったと、YouTubeでたくさんコメントを頂いています。
年齢もそうです。
70代の方から、0から練習を始めて懸垂できるようになったと、報告を頂いてます。
誰も諦める必要はありません。
マイペースで継続すればできるようになる。
それが懸垂の真実です。
ちなみにグッディーはぽっちゃり体型だったから、懸垂習得までに1か月以上かかったよ!
それでも、できるようになったのは、自衛隊生活で体を引き締めながら、正しい練習方法で取り組んだ結果だね!
体の細胞は3か月で入れ替わる
体の細胞はなんと何十兆個もあります!(60兆個や37兆個という説がある。)
それが常に入れ替わっているのですが、だいたい3か月で全身の細胞が入れ替わると言われています。
つまり、3か月練習を継続することによって、細胞レベルで体は変わって行くのです。
なかなか成果が出ない人は、最低3か月継続してください。
3か月後には筋肉がつき運動神経が発達して、なにかしらの成果が表れてきます。
自分では気づかないレベルで体は変化してるよ。
毎日練習するのがベスト
懸垂の練習でやってしまいがちな、大きなミスがあります。
それは筋トレのように、1日3セットやったら中2日は休む。このようなトレーニングをしてしまうことです。
もちろん懸垂は、筋トレの種目として超優秀なので、しっかりと筋肉もつきます。
懸垂が得意な自衛官や消防士さん、また体操選手の体を見れば一目瞭然ですよね。けどそれって、懸垂がたくさんできるようになってからの話なんです。
懸垂が5回も10回もできるようになったら、「1日3セットやったら中2日は休む。」みたいな、筋トレ的な練習方法を取り入れるといいですね。
じゃあ結局どのくらいの頻度で練習すればいいの?
ズバリ!できる限り毎日鉄棒にぶら下がって練習してください。
なぜなら懸垂最初の1回を習得するのは、筋トレというよりも技術の習得に近いからです。
もしあなたがスポーツをやっていたとして、新しい技術の練習をするとします。
はたして1日3セットやって中2日は休むみたいな、筋トレ的な練習方法を選択するでしょうか?
しないですよね。
早く上達するために、毎日でも練習するはずです。
懸垂を習得するのも、それと一緒です。
確かに筋トレとして懸垂を行う場合は、反復回数が多いため休む必要が出てきます。
50kgも80㎏もある体重を何回も上げ下げしていると、筋肉へのダメージが大きくなって、疲労の蓄積やひどい筋肉痛が起こるからです。
しかし最初の1回を習得する段階なら、反復回数は0回ですよね。その場合筋肉へのダメージはとても少ないです。
分かりやすいイメージとしては、スクワットと空気椅子の違いでしょうか。
- スクワットは反復回数が多いのでひどい筋肉痛がきます。
- 空気椅子は反復回数0回なので筋肉痛はあまりきません。
筋肉は動かすことで筋繊維が傷つき、疲労や筋肉痛の原因となるからです。
- 懸垂最初の1回は技術の習得と考えて、毎日練習する必要がある。
- 反復回数0回の段階では、筋肉のダメージは少ないので休む必要はない。
これが答えとなります。
けど絶対に毎日やって!!とは言いません。
やっぱりマイペースに継続することが一番ですからね。
できる限りの頻度で練習してもらえばいいなと思っています。
しつこいようだけど継続することが一番大事なんだ!
4.まとめ:「正しい」練習方法で迷わず懸垂を習得しましょう
何かを成し遂げるには、努力することは必須です。
しかし、間違った方向に努力してしまったら、時間と労力を無駄にしてしまいますよね。
この記事で紹介した「正しい」練習方法を実践してもらえれば、迷わず懸垂の習得に向かって突き進めるはずです。
正しい練習方法を実践して、最短で懸垂できるようになっちゃいましょう!
5.自宅で懸垂の練習をする場合は懸垂マシンがオススメ!
今回の記事を読んでみたけど、さすがに毎日練習するのは難しい人もいますよね。
理由は様々だと思いますが、そんな場合は懸垂マシンを設置すると断然便利です。
値段も1万円前後とジムに通うよりはリーズナブルですし、思い立った時にすぐできるというのが強みになります。
懸垂の練習したいけど、時間や場所がないという方はぜひ検討してみてください。
\使用している懸垂マシン”3年以上愛用”/
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